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音楽家の存在意義

昨年国分寺の病院でクリスマスコンサートをさせていただくことになり、病院と敷地内の保育所とで演奏してきました。
ピアニストがその病院に勤務している自分の身内だったため、ハラハラドキドキで非常に大変でした
(もちろん本人が一番大変だったんでしょうけど
まあ素人だし、患者さんやスタッフさんにとっては身近な存在だし、ということで許された・・・でしょうか
コンサートはとても好評だったようでホッとしました。

・・・そんなご縁から、医師会さんで開いている講演会で、指揮者の柳沢さんのお話を聞かせていただくことができました。
(柳沢さんは大学の先輩であり、10年ほど前に一度オーケストラでご一緒させていただいたことがあります。当時ひどい演奏でご迷惑をおかけしました

現在柳沢さんはコソボフィルハーモニー交響楽団の常任指揮者でいらっしゃいます。

コソボフィル・・・って何?状態ですよね。

そもそもコソボといえば民族紛争が絶えず、ほんの2年前に独立を宣言して日本など多くの国ではコソボ共和国と認められていますが、他民族とは断絶していて、それらと関わりのあるロシアなどからは未だ国としては承認されていません。

お話によると、一日の三分の一ほどは計画停電が行われていてエレベーターの利用にはコツが必要だとか、夜は真っ暗だとか、医療体制も満足に整っていないのだとか。
コソボに行かれてから体重も相当減ったのだそうです。

聞いたお話をここで公開するのは失礼なことですが、BS番組や国際協力機構記事などでも紹介されていることですし、何より多くの方に知って欲しいという思いからこの記事に書かせていただくことにしました。



都市を分断する川の両岸に、アルバニア系とセルビア系の住民が分断されていて
間には「別れの橋」とよばれる橋がかかっています。
軍隊が見張っている橋を日本人は渡れますが、両岸の民族は行き来することができません。

以前は他民族で構成されていたオーケストラが、今は単民族。
いざ戦争が始まったら楽器を捨てて戦うという音楽家もいました。
そんな状況を何とかしたいと各方面に働きかけ、民族を問わず一緒に演奏するバルカン室内管弦楽団を立ち上げたのだそうです。
メンバーは多民族。「別れの橋」の両岸でそれぞれ演奏して、最後には親しくなりメールアドレス交換が行われたということです。

これが小さなきっかけになり、溝が埋まっていくかもしれない。
このような状況で音楽家こそができることがある、ということに強い衝撃を受けました。


正直私は音楽家のハシクレである自分のことを、医者のように命に直接関わる仕事ではなく、農家のように絶対不可欠な存在でもないと、これまでどこか恥ずかしく思っていました。
演奏を喜んでもらえたり、レッスンでありがとうと言われても、その気持ちはいつもどこか心の中に存在していました。
でもそれは間違っていました。
今は心から音楽家でよかったと思えますし、素晴らしい演奏家がたくさんいる中でこんな自分でも世の中のためにできることがあるのだと確信しています。


花小金井の桜バルカン半島で日本人指揮者が活躍されている背景のひとつには、日本が紛争に直接関与しなかったからではないかというお話でした。
日本から贈られた医療機器も使われているとのこと。
日本人である私たちだからこそできることもたくさんあるのだと、あたたかい気持ちになりました。

コソボフィルは7月25日に東京で来日公演を行うそうです。ぜひお出かけください。

テーマ: クラシック | ジャンル: 音楽

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